坂本ですが?/11話感想 あっちゃんの坂本愛が重過ぎる!? 憧れと憎しみ、その狭間で揺れる思春期を操る邪悪なる存在、深瀬先輩!
2016/07/05
雪の積もったある冬の日。日常を満喫する坂本とあっちゃん。そして坂本との日々を思い出し懐かしむ1年2組の一同。物語が終幕に向かって加速する坂本ですが?第十壱話『ぬくもりはいらない/1-2メモリーズ』のレビューです。
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2016/07/05
雪の積もったある冬の日。日常を満喫する坂本とあっちゃん。そして坂本との日々を思い出し懐かしむ1年2組の一同。物語が終幕に向かって加速する坂本ですが?第十壱話『ぬくもりはいらない/1-2メモリーズ』のレビューです。
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北海道山育ちのあっちゃん(声:杉田智和)が坂本に雪遊びを教えるからAパートはスタート。坂本は積雪初体験が初めてだそうですが、本当に一体何者なのでしょうか。
まりお「確かレオナルド・ディカプリオが描いたもので、あの『新陳代謝』にも載っているという医学に関するシンボルだとか…」
ディカプリオじゃなくてダヴィンチの方です(笑)『ウィトルウィウス的人体図』と呼ばれるイラストですね。『プロポーションの法則』、あるいは『人体の調和』とも呼ばれている人体構図の歴史的代表作です。
あっちゃんの教えをあっという間に吸収し、より華麗にスタイリッシュに雪遊びを極める坂本。雪国育ちのあっちゃんはたちまち自信を喪失してしまいます。
そんなあっちゃんに忍び寄る魔の手。そう――あの男が文化祭以来再び現れたのです。
深瀬先輩の話に乗せられ坂本にタイマン勝負を挑むあっちゃん。とはいえなぜか雪合戦によるタイマンバトルになってしまう辺り今のあっちゃんらしいです。
激しい雪合戦の攻防。初体験のはずの坂本ですが持ち前の運動能力を遺憾なく発揮してあっちゃんの投げる雪玉を全弾回避。その攻撃はさながらガトリング砲の様な猛連打であっちゃんを寄せ付けません。
抵抗叶わず無惨に討ち取られてしまうあっちゃん。しかも雪玉の中にはあっちゃんのことを思いやった坂本からのプレゼント――即席カイロが入っていたのです。
手加減されての敗北。あっちゃんは坂本との力量差を思い知らされ、落ち込むばかりです。
Bパートの舞台は教室。クラス委員長の恵(声:中原麻衣)はこれまで撮り溜めしてきた写真をクラスの皆にも焼き増しすべく公開します。
隠し撮り趣味のストーカーから完全にクラスチェンジし、クラスでも公認の記録係、オープンに撮影しまくっているメモリアルカメラマンとして認識されている模様。とはいえクラスの皆を撮影するのは多分坂本のついで、なんでしょうけどね(笑)
様々な思い出と共に坂本のエピソードが蘇ります。
乱雑に散らかった傘立てを整理する坂本。これ、後から来た生徒は凄く使いづらいと思うんですが(笑)
マラソン大会の折り返し地点で謎のポールダンスをする坂本。というか折り返し地点にどうやって先回りしたのですかね委員長。ま、まぁ、きっとマラソンの順路が大きく迂回してて、恵はショートカットで折り返し地点に先回りしたんでしょう。多分。
というか走ってる最中を撮影で捉えるのは至難の技…というレベルを通り越している様な気も。今更ですが(笑)眼鏡も空中に置いてきぼりです。
クラス一同坂本の話題で盛り上がる中、あっちゃんも坂本写真の焼き増しを欲しがる本心を必死に堪えます。行動レベルが久保田母と殆ど同じですね。
一方その頃、緊急招集された不良グループでは深瀬先輩の留年の話題がもたらされ動揺が広がりました。そんな彼らも現在進行形で毒の声があっちゃんを蝕み、坂本に刃が迫ろうとしていることには気付いていません。
8823「いいかお前ら。何か一つ、それがしょうもなくとも正しくなくともいい。たった一つでもブレねえ何かを持っていろ。そうしねえといつか深瀬さんに足すくわれるぞ」
そう仲間に忠告する8823先輩(声:遊佐浩二)。彼は彼なりに深瀬の危うさに気付いているのでしょうね。今回あっちゃんの闇堕ちしていく様が丹念に描かれているのがサイコちっくで深瀬先輩の恐ろしさをより際立たせた演出です。
深瀬「教えてあげようか。君らしさを保持出来て、なおかつ皆を狂わす月を消す方法を…」
その深瀬先輩(声:岩田光央)ですが実に智謀に長け、人の心の弱い点を突くのが実に上手い、本当に恐ろしい男です。自分はけして表舞台には出ない、裏で糸を引き、他人の想いを利用し誘導し洗脳し操る。けして自分では手を汚さない。そうして起こるゲームを外野から見学して成り行きを楽しむ――実に真の外道です。
EDの後のCパートは卒業式が舞台。答辞を読み上げる坂本の前に現れるあっちゃん。その手には金属バットが握られており――!?
まるで走馬灯を連想させるこれまでの坂本ギャラリー、BGMのみの静かな次回予告。まさかの超弩級シリアス展開、怒濤の引きで終わってしまった『坂本ですが?』ラス前回。果たしてここから坂本に逆転の一手はあるのでしょうか? そして深瀬先輩との因縁にどう決着がつくのか?
次回はいよいよ最終回。スタイリッシュな坂本の活躍に期待をしつつ、6月最終日を待つことにしましょう!
(ごとうあさゆき)
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