天鏡のアルデラミン/9話感想 英雄は墓の下にいる――戦争では良い人が真っ先に死んでいく。そして勇者は絆に生き、戦士は孤高に生きる。
2016/09/12
激しさを増していく北域動乱。仲間の命と妹弟子の命、結果的にその二つを天秤にかけ、どちらか一方を選ばざるを得なかったイクタ。数多の悲しみを乗り越えついに彼らが最前線の地を踏むねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン第九話『ささやかな面目の行方』のレビューです。
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2016/09/12
激しさを増していく北域動乱。仲間の命と妹弟子の命、結果的にその二つを天秤にかけ、どちらか一方を選ばざるを得なかったイクタ。数多の悲しみを乗り越えついに彼らが最前線の地を踏むねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン第九話『ささやかな面目の行方』のレビューです。
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ついに最前線送りになったイクタ率いる士官候補生部隊。鎮台本隊3個旅団1万8千が死傷者多数で半数にまで減じているのでまさに猫の手も借りたい状況なのでしょう。
その大多数が高山病なので看病や運搬に人員が割かれ、回復しても高地順応訓練をしてからでないと実戦投入が出来ません。戦力展開の初期段階において失敗を犯しています。
上層部の指令は本隊を3隊に分け敵本拠地を目指す作戦。減った戦力をさらに兵力分散するという愚を犯しています。
暫定的に騎士団メンバーがそれぞれ指揮する5個小隊をまとめて1中隊とし、中隊長にイクタを任じるサザルーフ大尉。これまでは現場判断でイクタが指揮を執っていましたが、ようやく正式な軍令として指揮権を得た状態に。無能な上官の科学的でない命令を利かずに済むのでイクタとしてはまだやり易いでしょうね。
大尉の命令でシナーク族の集落を焼き払うイクタ達。いわゆる「焦土作戦」ってヤツです。
これにより住民の反感を一気に買う帝国軍。しかし当初の上層部の命令は住民の殲滅でした、それを大尉が進言して住民の命を救った訳なのですが…当人達はそのことを知る由もありません。
少年の一人がイクタに石を投げ、噛み付き猛抗議をします。大人なイクタは軽く流す態度。少年をデコピンで振り払います。
鼻血を流した少年を見ていきり立ったのはデインクーン准尉。強烈な拳でイクタを殴り飛ばします。
准尉「これでお揃いだな、小さき勇者よ!」
イクタをぶん殴った拳で自分の顔面を叩く准尉。少年の勇気と心意気を褒め称えます。しかしいくら年期が長いとはいえ、階級上はデインクーン准尉よりイクタ少尉の方が高いので軍律的に上官に手を出すのは非常に大きな問題なのでは? 軍規違反してでも義侠心と、話に筋を通す熱き漢ディンクールといった処なんでしょうけど。あまり出世しそうに無いタイプです(笑)
宿営地で一息着くイクタ中隊。ヤトリとハロが体を拭きに中座したところで残った男子組、特にマシューは以前から懸念していたある問題をイクタとトルウェイに相談します。
それは年頃の男の子なら誰しもが悩む問題。戦地で持て余すリピドー、その吐け口を一体どう処理するか?――実に厳しい命題です。
イクタは親愛なる友マシューに語ります。
いかなる状況でも、例え軍規で禁じられても互いの絆を深め合うことを優先する勇者になるか、あるいは規律を遵守し己を律する孤高の戦士となるか。もちろんイクタは前者。そしてトルウェイは後者であることは明らかです。
話題は乱入した大尉の箴言により一先ず終了…これ幸いと立ち去ろうとするマシューをイクタは呼び止めます。
イクタ「我が友マシュー君は? …このまま逃げるのがフェアじゃないだろ?」
マシュー「こ…孤高なる戦士に敬意を払え!」
天幕内一同「サー!イエッサー!」
精霊まで敬意を払う始末です。天幕内の軍人が全てイクタ中隊のメンバーだったとすれば、まさに全員の心が一つになった瞬間です(笑)
シナーク族の本拠地に向け進軍する鎮台軍。サフィーダ中将自ら指揮する本隊は左右両岸が高く切り立った崖に囲まれた地形を進みます。
風臼砲による攻撃の可能性は低いものの、それ以外の可能性を思案するイクタ。サザルーフ大尉を動かして上層部へも襲撃対策を進言します。もちろん中将はあまり良い顔をしませんが。そんな自分には出来なかったことをぼやきながらもやり遂げる大尉のことをイクタは心から尊敬するのでした。
そして北域動乱の陰に潜む黒幕もまた動き始めます。
ついに始まるシナーク族の総攻撃。突然の奇襲に混乱に陥る帝国軍。ですがイクタの的確な指示で中隊は体勢を整えます。
奇襲に慌て、戸惑いながら着剣するハロ。衛生隊なので前線で敵と直接戦うことなど滅多にないでしょうし、仕方のないことです。ハロの救援に回ったイクタも劣勢に陥ります。
そんなイクタとハロの窮地を救ったのはディンクーン准尉。先のイクタの行動の真意を知り、イクタの面目を潰してしまったことを謝る准尉。己を恥じていたのでしょう、2度は助けんぞとは口では言いますが何度でも助けてくれそうな好漢です。
一方中将の護衛に回ったヤトリは中将暗殺に現れたナナクと一対一のタイマンバトル。凄まじい連続攻撃でナナクはヤトリを追い詰めます。
しかし冷静にナナクの動きを観察していたヤトリは凄まじい剣技の裏に精霊を利用していたことを見抜きます。とはいえ勝負には勝ったものの、精霊の自爆と准尉が敵の凶刃に倒れたことでナナクを見逃してしまいます。
暗殺者の手にかかり戦死する准尉。その最期を看取ったヤトリは彼の死の間際、「果たして我は、騎士の面目を守れたのだろうか?」との声を聞くのでした。
そして辛くも戦場を脱出したナナク。ようやく村に辿り着いた彼女が見たもの、それは燃えて焼け落ちる村の姿でした……
モブに厳しいどころか毎回名有りキャラ、少佐にカンナ、そして今回のデインクーンと続々戦死者が出て来るまさに戦争アニメです。しかも今回の動乱自体、何者かの思惑によって踊らされているのはもはや疑いの無い状態。
プロフェッショナルの暗殺集団の登場に様々な偽装工作、最新兵器であるエアライフルの使用――もしかすると北域鎮台側が仕掛けたシナーク族弾圧すらその何者かがそうさせるよう誘導した計画だったのかもしれません。
そう考えるとこの戦いの意味が非常に虚しいものに思えてきます。シナーク族と帝国を反目させ、動乱を起こし、帝国の力を弱める――その上で鎮台の上層部を暗殺し軍部を混乱に貶める。民衆の心を帝国から離反させるには実に非常に効果的なやり方です。
そうなると今回の最後、村を焼いたのも証拠隠滅を企んだ黒幕側の仕業なんて可能性もありますね。崖下に飛び降りてあっさり死んだとも思えませんし。
果たしてこの戦いの帰趨がどうなるのか、どう決着するのか…残されたナナク、黒幕側の行動も含め、敵味方の今後の動向が楽しみです。
(ごとうあさゆき)
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