鉄血のオルフェンズ/26話感想 2期1話ではなく26話から始まる新たなガンダム伝説。若社長オルガの急成長企業、この株は果たして買いか?
2016/10/13
ギャラルホルンを退け、アーブラウ代表指名選挙を巡る戦いに勝利したことで一躍名を馳せた鉄華団とクーデリア。
そしてその戦いによって大きな腐敗が暴かれたギャラルホルンは求心力を失い――世界は少しずつ、そして確実に変わっていく。
27話感想 →
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2016/10/13
ギャラルホルンを退け、アーブラウ代表指名選挙を巡る戦いに勝利したことで一躍名を馳せた鉄華団とクーデリア。
そしてその戦いによって大きな腐敗が暴かれたギャラルホルンは求心力を失い――世界は少しずつ、そして確実に変わっていく。
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▲ 公式PV1(1期紹介)
地球圏に搾取され貧困に喘ぐ火星都市クリュセ。その現状を変えたく独立を目指すクーデリア・藍那・バーンスタインは独立のための第一歩として、地球圏に搾取されない独自のハーフメタル権益を確保すべく地球へと向かいます。
彼女の護衛を依頼されたのは少年兵達だけで構成された民間警備会社鉄華団。そして『厄祭戦』の遺物『ガンダム・バルバトス』。悪魔の名を冠したモビルスーツを操る、三日月・オーガスの戦いを描くのがこの機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズという作品です!
▲ 2公式PV(2期)
アーブラウとの交渉で得たハーフメタル利権の下、木星圏を支配する一大組織テイワズの直系となった鉄華団は資金も潤沢となり人気も急上昇、入団希望者も増加してその規模は拡大していた。
またクーデリアはアドモス商会を設立。現実的・実務的な側面から火星の経済的独立を目指す様になる。しかし大きく名を上げ新たな道を歩み出した彼らを快く思わない者もまた数多く存在した……
さてこんな形で2期がスタートした鉄オルフェ。火星に無事帰還、業務を大幅に拡大した鉄華団は、会社としても急成長を遂げています。
地球支部を開設、アーブラウの軍事顧問として安定した収益を確保。
桜ちゃんこと桜・プレッツェルと共同経営の農園はその耕地面積を大幅に拡張、敷地内には孤児院も併設しアドモス商会と共同運営しています。
孤児院設立には教育――将来の鉄華団、アドモス商会、桜ファームの中核を担う未来の人材育成と確保という目算もあるのでしょう。
テイワズからはモビルスーツを格安で供与。優先的に配備して貰っています。もちろんそれは鉄華団の戦闘経験を量産モデルにフィードバックするためのデータ取りという側面も大きいでしょう。
ネームバリューのある鉄華団は警備名目の傭兵派遣業や、クリュセの都市防衛や警邏業務など、実戦には事欠きません。
なお一躍有名になった鉄華団には新規メンバーが大増員。新兵の基礎訓練と新型モビルスーツの習熟訓練の日々と大忙しです。
しかし人数が増えたことで生まれる溝もまた存在します。戦争を知る古参メンバーと、鉄華団の名前に惹かれて志願した――まだ戦争を知らない子供達の間にあるギャップが描かれます。
特に2期で注目なのはこのハッシュ・ミディでしょう。公式ページのキャラ紹介によると、『過去のいきさつから阿頼耶識とエースパイロットである三日月に強い執着を持つ。』とありますが、一体どの様ないきさつが存在するのでしょうか。
そして今回彼は三日月を『産廃』呼ばわりしていました。まぁ実際バルバトスに乗らない普段の三日月は、右目が見えず右腕も動かせない、兵士としてはまともに使えない、無口で何を考えてるのかまるで分からない変人ですから仕方の無い評価です。
そんなハッシュがバルバトスに乗って戦う三日月――まさに悪魔の異名にふさわしい活躍を見て、どう評価に変化が起きるのか、非常に楽しみなトコロです。
基本的にあまり変化の無い鉄華団勢と違って今回キャラのイメチェンが大幅に行われたのがクーデリア。
不穏な空気を察知したり、海千山千の相手と対峙する実業家としての貫禄を備えつつある感じです。1期の頃の世間知らずのお嬢様といった印象はかなり薄くなり、理想を追いつつも現実を見るリアリスト的な雰囲気です。経済界や政界の重鎮との直接交渉の経験や、フミタンの死、三日月やアトラとの交流が彼女を大きく成長させたのでしょうね。
アリウム「話にならん!……あの男に連絡を取れ」
クーデリア「鉄火団に連絡を取って下さい」
活動家にハーフメタル採掘場視察の予定が漏れていたことに懸念を抱いたクーデリアは最も頼れる鉄華団に採掘場護衛の依頼を出すことを素早く決めています。
2週間後、採掘場の警備が始まり1週間――オルガは敵の襲撃を事前に察知しました。
この辺りまでの流れの構成はほぼ1期1話に準拠。ただしオルガの張り巡らした情報ネットワークによって敵――宇宙海賊の動きは僅かにですが先に知ることが出来ています。これにより奇襲を防ぎ迎撃シフトに成功。実戦経験を経て頼もしく成長した姿が描かれています。
トロウ「やるしかねぇだろ!俺たちには他に行く場所なんてねぇんだぞ!」
ハッシュ「何なんだよ…この人達……」
モビルスーツに圧倒的に不利なモビルワーカーで戦いを挑む鉄華団古参メンバー達。初陣の新人ズから見た歴戦の猛者――危うくもある非日常が描かれています。
そして社長――総指揮官である団長オルガはもう一つ手を予め打ってました。
先行してテイワズのMS改修チームと合流した三日月は火星大気圏外からシャトルで降下、そのまま敵集団の只中に舞い降ります。悪魔の名を持つモビルスーツ『ガンダム・バルバトスルプス』と共に!
1期第1話と対になる様な形で展開された2期第1話の26話。生まれ変わったバルバトスルプスの活躍が楽しみです。
多角的に業務を広げる鉄華団、戦争屋からの脱却を目指しているのは、このままではテイワズのいい鉄砲玉として扱われ、使い潰される危険性をオルガ自身どこかで感じているためなのでしょう。もちろん避けられぬ戦いはありますが、だからといってそう安々と死地に家族を送り込む訳にもいきませんからね。
ギャラルホルンの反抗作戦も始まり、ますます混迷しそうな世界の中で鉄華団がどの様な活躍をしていくのか。とても楽しみです。
相変わらずヤクザテイストなテイワズの盃の儀式ですが…着物姿のメリビットさん、完璧に極妻状態ですね(笑)
三日月とクーデリア&アトラの謎三角関係同様、オルガとメリビットの関係の進展にも期待したいところです。
(ごとうあさゆき)
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