双星の陰陽師/34話感想 師、愛に死す… 十二天将・桜と美玖、意地と根性で大勝利!! しかしまさかの陰陽連壊滅!?
2016/12/13
禍野で婆娑羅・師(もろ)と遭遇した十二天将・膳所美玖(ぜぜ みく)と蹉蛇桜(さだ さくら)。美玖にとっては初恋の相手、桜にとっては父の仇と共通の仇敵である師。強力な婆娑羅相手に十二天将の過酷な戦いが始まります。
呪力の限り、死力を尽くして戦う双星の陰陽師第三十四話「名コンビじゃねぇ!」のレビューです。
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2016/12/13
禍野で婆娑羅・師(もろ)と遭遇した十二天将・膳所美玖(ぜぜ みく)と蹉蛇桜(さだ さくら)。美玖にとっては初恋の相手、桜にとっては父の仇と共通の仇敵である師。強力な婆娑羅相手に十二天将の過酷な戦いが始まります。
呪力の限り、死力を尽くして戦う双星の陰陽師第三十四話「名コンビじゃねぇ!」のレビューです。
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陰陽連の最強位、十二天将は大陰(だいおん)の名を持つ美玖と六合(りくごう)の桜。目の前に現れた師の姿に我を失い、桜は飛びかかります。
長年このチャンスを待っていた二人。桜の父の仇を討とうとする気持ちばかりが先走り、桜は師の動きに翻弄されてしまうのでした。
一方の師は闇無の野望の手助けをするため、更なる力を求めていました。そのため十二天将である二人を倒し、その呪力を喰らおうとします。
まさに因縁の戦いの始まり――しかし師の強さは予想より遥かに圧倒的なものでした。
ムキムキマッチョスタイルに変化した師はまさに豪腕剛力を武器とする婆娑羅。まさに典型的なパワータイプ。超至近戦タイプ。戦闘スタイルが同じ接近戦タイプの二人はバトルスタイルが噛み合い、そうなると肉体的にスペックの劣る桜との能力の彼我差がより鮮明に。桜は圧倒的不利な状況に追い込まれます。
その上頭に血の昇った桜は美玖のアドバイスも耳に入りません。
師の一撃を受けぶっ飛ぶ桜は窮地に陥ります。そこに現れたのは師の配下の真蛇を打ち倒し、駆け付けた美玖でした――
蹉跎桜、十二天将の六合(りくごう)を務める23歳の若き陰陽師。
誰より規律や模範を重んじる体育会系の十二天将。父親譲りで声がデカく態度が横柄、猪突猛進な言動で、人の話をあまり聞きません。
20年前、陰陽師の名門蹉跎家に婿入りした父親が婆娑羅・師によって殺された後、3歳の幼くして父親の仇を討つべく美玖の下に弟子入りしています。
陰陽師としての能力・特性・必殺技等は今回発揮されませんでしたが、大鎌を用いた近・中距離戦が得意です。動きにくそうな恰好ですが(笑)
桜とバトンタッチした美玖は師との直接接触を避け、中遠距離戦にシフト。師のパワーラッシュを封じます。
本来の美玖の予定では前衛を桜が担い、後衛を美玖が務め、前衛が師の行動を制限し、後衛がさらに遠隔攻撃呪術で動きを封じ込める計画だったのではないでしょうか。
美珠「大陰明鏡符!大戯陰葬!纏神呪!」
一旦戦略的撤退をした桜と美珠は計略を練り、再び師と対峙します。必殺技である纏神呪を発動し呪装する美玖。巨大なぬいぐるみ形状のサポート式神をまとうことで師の大パワーに対抗します。
外装はぬいぐるみなので師の圧倒的な直接打撃力にも鉄壁の防御能力を誇ります。あるいは対師専用として構築された呪術なのかもしれません。
激闘の中、搦手で師を文字通りホールド。動きが止まった師に桜がトドメの一撃必殺を叩き込みます――!
その頃鳴神町では双星の下に十二天将の一人、朱雀の士門が護衛の名目で転入させられていました。
士門「婆娑羅討伐は当然として、今回の目的は双星の護衛だ」
ろくろ&紅緒「え?」
繭良「護衛?」
ろくろ「俺達の? なんで?」
紅緒「それは…私達が自分達すらも守れないということ? 屈辱…」
士門「俺は上からの命令に従っているだけだ」
付近で巨大な呪力が確認されたため、陰陽連側が双星を婆娑羅が狙っている可能性もあると判断したのかもしれせんが、それにしても人選がいまいち不可解です。
優先すべきは闇無の捜索と撃退――とすれば機動力が十二天将随一である朱雀を外して、わざわざ機動力の必要無い警護任務に当てる必要はありません。警護目的なら別にクラスメイトとして潜入させる必要もありませんし、教員など学校関係者や生徒に偽造するのだってコーデリアや美玖、天馬でも構わない筈ですし。
跋扈する不可解な影。今回もろくろ達に取っての顔馴染みを派遣したというより、闇無捜索より朱雀を外したかった――あるいは朱雀にいられては困る?とも取れますが…?
美玖「桜、今こそ本懐を!」
桜「はい!」
薄氷を踏む様な連携攻撃でなんとか婆娑羅・師戦に勝利を収めた十二天将の桜と美玖。ボロボロの姿になりながらも師弟の絆を深めつつ、禍野を後にするのでした。
師「喰ろうてくだされ、わちを…さぁ…少し汚れておりますが…」
闇無「気にするな。お前は変わらず美しい」
師「ああ、嬉しい。やっとあなたのものになれる…」
そして祓わられたはずの師は虫の息ながらも闇無との再会を果たします。闇無の腕の中で息絶える師は、自らに残された呪力を師に与えるべく喰われるのでした――
長野県の諏訪支部で小隊長を務めていた霧ヶ峰清水(きりがみね きよみ)や神稲(くましろ)達の身に一体何が起きたのか、意識を喪失した彼らは夜な夜な夢遊病患者の様に歩き出し、禍野への門を潜ります。
その異常事態は日本全国の陰陽連支部へと広がり――次々活動不能状態になっていく陰陽連各支部。まさに陰陽連壊滅の大ピンチです。
ついに動き始めた闇無の計画。組織を支える末端の陰陽師が続々と禍野に連れ攫われる事態に陰陽連はどう対処するのか?
また連れ去った陰陽師を闇無はどうするつもりなのでしょうか。師の呪力をも取り込んでますますパワーアップした闇無、そして未だ動きのない東京――鳴神町周辺。闇無の計画の真の目的も気になるところです。
(ごとうあさゆき)
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