落第騎士の英雄譚/最強×菩薩な主人公黒鉄一輝 それでも卑怯と権力、それからステラの魅力には勝てない
2015/11/18
大体の物語は、主人公の成長物語と言い換えることができます。主人公を成長させてくれるのは主人公の尋常でない努力と熱意はもちろんのこと、過酷な環境、それから周囲の人間、つまり、主人公の味方になってくれる仲間たちや敵役たちです。
主人公の性格が善寄りなら敵となるのは悪寄りのキャラクターで、逆に主人公の性格が悪寄りなら敵となるのは善寄りのキャラになります。例えば天使が主人公なら悪魔が敵になりますし、悪魔が主人公なら天使が敵役になるのが物語のセオリーというもの。(萌えアニメは除く。)
このセオリーが現代でもどれほど重視されているのかは、ありとあらゆる物語を読破しているわけではないですし、洋画における「神話の法則」くらいしかとりあえずは出てきませんけど、やっぱり主人公の苦難を乗り越える力っていうのは外せない盛り上がり所の一つだなぁと、どんな物語を見ていても思うところ。
優しい心を持つのは主人公の共通事項のようなもので、「菩薩系」には優しい心の上位互換以上の強みはそれほどありません。ですがそれでも自分に被害がきても耐え忍び、そして最終的には許す性格をもった、“馬鹿ではない上に最強な”主人公というのはあまりいません。