落第騎士の英雄譚/一輝が黒鉄家から虐げられた理由 黒鉄厳は父である前に一人の哀れな管理人間だった
2016/04/21
主人公である黒鉄一輝はかつて黒鉄家から逃げ出したことがありました。
その逃亡の際に出会った、年齢も吹雪にも屈さず、雄弁に語る曾祖父、黒鉄龍馬の言葉は幼い一輝を救い、猛進撃を続ける現在の一輝の原動力にもなっています。
「悔しいか小僧。自分が最弱だってことが。ならその悔しさを捨てるな。そいつはおめえがまだ諦めてねえ証拠だ。自分ってやつをな」
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2016/04/21
主人公である黒鉄一輝はかつて黒鉄家から逃げ出したことがありました。
その逃亡の際に出会った、年齢も吹雪にも屈さず、雄弁に語る曾祖父、黒鉄龍馬の言葉は幼い一輝を救い、猛進撃を続ける現在の一輝の原動力にもなっています。
「悔しいか小僧。自分が最弱だってことが。ならその悔しさを捨てるな。そいつはおめえがまだ諦めてねえ証拠だ。自分ってやつをな」
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そもそも黒鉄家から一輝が逃亡したのは、自分が存在しない者として扱われていたためでした。
黒鉄家は代々、優秀な伐刀者を排出する由緒ある名家。強い伐刀者に育てあげるための英才教育は惜しみませんでした。それは兄であり、国内唯一のAランク伐刀者である王馬、妹である珠雫にも注がれましたが、一輝といえば、その教育も、黒鉄家の誇りすらも与えられず。
▲ 諸々の催しでは席すらも与えられなかった幼少の一輝
そこには強い伐刀者にするための辛くとも強者の未来が最も近い教育の数々や、有望な伐刀者筆頭の黒鉄家の血筋に対する羨望などではなく、生まれつき魔力量が著しく劣っている弱小伐刀者を見る虚無の眼差ししかありませんでした。
▲ その温度、一輝の周囲から愛されない具合は、幼い頃の珠雫も敏感に感じ取っていた
周囲とは違う環境を自分が持っている場合、その理由を、子供は敏感にも感じ取ります。5歳にして飛び出してしまうのですから、幼少の一輝の感受性が強かったのはもちろん、黒鉄家の人間として、あるいは伐刀者としてのプライドは意外にも生まれつき高かったのかもしれません。それからプライドと同じく、雪の中飛び出せる、根性も。(だからこそ、英雄でもある龍馬は上のような言葉をかけたのかもしれません。)
黒鉄家の息子として生まれた一輝を幼少時から“存在しない者”として扱うその仕打ちは、何も一輝のあまりにも少ない魔力量という才能のなさだけではありませんでした。
黒鉄家は伐刀者を排出する名家の顔とは別に、国際魔導騎士連盟・日本支部としての顔があります。その日本の伐刀者を束ねる大組織としての側面は、黒鉄厳から父の顔を奪い去り、管理組織の長としての顔をのみぺったりと貼り付けました。
つまり、どういうことかというと、厳には一輝を虐げたという意識、親の意識がまるでないのでした。
黒鉄家の人間として認めてほしいなら「騎士をやめろ」、理由は「そもそも黒鉄は騎士の調和を守るために存在し、Fランクで下位の一輝が奮闘すれば、増長し、革命がおき、騎士たちの調和が乱れる」。そのくせに厳は一輝に「息子として認めている」と言い放ちます。(それは努力する一輝の姿がダメだという風にも言い換えられるでしょうね。)
▲ 桐原静矢の仕打ちも厳がけしかけていた
父親に対する感情が5歳から止まっている一輝は、この問答、鞭打ちをかけるような人生否定のあと、泣いてしまうのでした。(´・ω・`)
これらは【鉄血】と呼ばれる所以でもありますが、この親としての感情を大組織の管理体制に呑まれ、自身でも認識できていない哀れな父親は、おそらく最後の戦いになる東堂刀華戦の前の話にあたり、一輝の大事な生い立ち部分なのでアニメでも登場するでしょうね。
その彼なりの父親としての姿は、悲しすぎる一輝の姿と一緒に、ビショウ(ビショウは典型的前座だったのでそうでもなかったけど)、桐原、桐原戦での観客、綾辻、そして倉敷と続く、一輝を不幸にするためのクズとクズに近い人間を描くのに力を入れるスタッフですから、意味が分からないけど胸糞悪いというある意味強烈なインパクトを残す1シーンになると予想します。
今の穏やかな一輝からすれば、もし黒鉄家にいたらと思うと、ぞっとするところ(その冷静さは受け継いでいるのかもしれませんが)。“サムライリョウマ”の言葉は、ひとえに哀れな子供を強く育てる意味が多くを占めていそうですが、黒鉄家に対する刃としての期待の気持ちもきっとあったのでしょうね。
「いいか、小僧。分相応なんて聞こえのいいあきらめで大人ぶるつまらなねえヤツになるな。諦めない気持ちさえあれば、人間はなんだってできる」
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