アニメから続くハーレムの果ての物語
12話記事でも書きましたが、アニメの続き、もとい原作6巻では七竜騎聖編に入ります。
舞台も国内から他国へ、新しい種類の男性キャラクターが多数登場、そしてもちろん新たな脅威となる幻神獣の新種なども出現しています。ルクスの勇名っぷりが、もはや国内に留まらないレベルになったわけですね。
そんな続章では、ルクスは幻神獣討伐の国の代表機竜乗りとして、七竜騎聖から招待を受けるのですが、ルクスを招待するシングレンという副隊長がとても面白いキャラクターになっています。
ルクスの甘さを看破し、歳相応のものに引き上げようとし、新しい技でルクスを圧倒する
「面白い」には、常に色々なニュアンスが含まれるものですが、この場合は、ルクスの行く手に立ちはだかる、敵なのか味方なのか不明なキャラという意味になります。
七竜騎聖にルクスを招待するのだから、もちろん味方…という風にはいきません。なぜならこのシングレン、「蒼の暴君」という異名を持ついわゆる暴君キャラで、「俺のために、そして世界のために七竜騎聖に入れ」と半ば力ずくでルクスを勧誘するので。
しかもこのシングレン、単純に善人か悪人かで言えば悪人です。成功にはある程度の犠牲はつきものと考えるタイプの冷酷さを持ち合わせています。眼帯はしていますが、某ネイティブな月兜の御仁のような仁義はありません。(笑)もちろん、七竜騎聖に入ったあとは強力な同胞にはなりますけどね。
ルクスも作中に感じますが、フギルのような立ち位置というと分かりやすいでしょうね。ただ、シングレンは赤の他人というだけあってか、ルクスの性格の甘さや国を滅ぼした責任追及に対する発言に言葉を選びません。
「幾度も連中の窮地を救ってやりながら、未だに咎人の首輪をされたままとは、新王国もゲスな連中が揃っていると見た」
「ははははは。なんとまあ女々しい男だ。(略)今は他者の依頼を――その願いを直接聞いてこなすことで、罪滅ぼしをした気分に浸っていたわけだ」
「だがな、それは依頼者の――あの学園とやらにいる連中のためにもならんよ。お前は自らの願望を、周りの連中の面倒を見ることで手慰みにしているに過ぎん。連中はお前に頼り、甘え、お前がいる戦力が普通だと、お前を利用して得られる成果が当然だと思っている」
ルクスは若くしてワーカーとなった社会人ですが、フィルフィーに抱きついて「僕は変わってない」と叫ぶほどにはまだまだ根っこの部分は誰よりも子供で。シングレンは、そんな教育機関で皆と学ぶこともなかったルクスのそれこそ教師の立場にもなっていると言えるかもしれません。
▲ そう考えると、数少ない大人であり、元帝国軍人であったライグリィ教官のあの自己紹介のときの微笑が意味深なものにも見えてくる
▲ フィルフィーには、9話以降はルクスの母親感が強く漂う
また実技の面でも、機竜の自動障壁のプログラムを自らのタイミングで発動させる「戦神・流転」などを用いて圧倒しますし、新章に相応しく、ルクスにとっては多数の革命をもたらすキーキャラクターになっています。
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